スプラトゥーン2のサントラが前作に引き続きメチャメチャ良かった
前回のブログの続きを書こうと思いつつ、プロ野球選手のメル画作成や夢小説にうつつを抜かし、挙げ句の果てにはインフルエンザの呪いにかかってしまい現在に至ります。
いずれそちらもまとめたいのですが、スプラトゥーン2のサントラが思った以上に良かったので、その熱量が残っているうちに感想を書き留めておきます。忘れるので。
それはそうとインフルエンザって10年ぶりぐらいになったんですけど、体力の消耗がはんぱなくてもう死ぬまでなりたくないなって思いました。発熱の仕方が尋常じゃないし、意識朦朧としながら夜間救急の医者にブチギレかましたのはいい思い出です。
さて。
11/29にスプラトゥーンのサントラ、Splatune2が発売されました。
【初回封入特典付き】 Splatoon2 ORIGINAL SOUNDTRACK -Splatune2- スプラトゥーン2
- アーティスト: ゲーム・ミュージック
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017
- メディア: CD
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同日にアートブックも発売され、これはAmazonで予約していたので当日に配送されたのですが、近所にタワレコもあるし少しでもポイントを有効活用したいと思い店頭引き取りで予約したら上記のインフルにバッツリなってしまって、ようやく先日購入出来ました。配送にしとけば良かった、とこんなに悔いたことはない。でももう手に入れたので良し!良しです。
そのSplatune2ですが以下ざっくりとした曲目に分けられます。
*バトル曲(通常オンラインゲーム内にかかるBGM)
*フェス曲(フェス期間中にかかるBGM)
*バイト曲(サーモンラン内でかかるBGM)
*ヒーローモード曲(1人プレイ内でかかるBGM)
*街頭、マッチング中等のBGM
*SE等
以上が主な収録曲です。2枚組で全82曲という特大ボリューム。
前作が61曲収録でしたが今回ゲーム内の新ルール(サーモンラン)が増えてるのでその分ボリュームアップしたんでしょうね。
早速上記リストを元に感想を書き記していこうと思います。
が、その前にこのリンクを貼っておきます。
前者はWii U盤Splatune発売時のスタッフインタビュー、後者は今回発売されたSplatune2発売時のインタビューです。
そもそもこのサントラ(SEを除く)の前提として”イカの世界にバンドやユニットがいてその人達(魚類達?)がBGMを作成している”ということ、前作ゲームが発売して2年経ち、イカの世界も2年同じように時が経っているということがポイントです。
以上を踏まえた上で個人的な感想です。
ややネタバレも含んでいるので(特にヒーローモード)閲覧の際は注意してください。
*バトル曲について
前作が王道のギターロック、ポップミュージックに対してSplatune2になってからは個性的な部分が垣間みれた気がします。個性的、というよりもアソビ心というんでしょうか。よりマニアックな音楽になったなあと。
ゲーム発売された当初は1バンド7曲のみで構成されており、王道ロックバンドと呼ぶよりは少しヒネりの入った、言うなれば万人受けしない曲調ではあるなと感じていました。それが先日行われた大型アップデートで2バンド増えたことにより確信に。これはあえてそうさせているんだ、と。
例えば、前作のsplattack!なんかは耳に残りやすく、出だしからの特徴的なギターリフ、掴みやすい王道のビート。また、その他バンドもロックやメタル等を上手くポップスに昇華させている印象でした。
しかし今回は追加で出て来た2バンドのベースはアイリッシュパンクやジャズロック等で使用楽器もヴァイオリンやトランペットという個性的なモノ。個人的には普段聞いている音楽に近かったためドツボでしたし、これをゲーム内で、しかもバトル中に流すとは、、、やっぱりイカって最高、、、という言葉しか出てこなかったです。語彙力がとても低いのは重々承知です。
またジャズロック風のバンドはインストなのもいいですよね。他バンドはイカ語で歌ってたし。
ゲーム自体も前作に比べ「やりこみゲーム感」が強調されたと感じたので、音楽も「やりこみ感」すなわち「オシャレな音楽好きだし音楽わかってるぜ感」(なんだそれは)になったんじゃないのかと。あえて万人受けさせない、残る人だけ残ればいい、そんなメッセージ性をサウンドから感じました。
好きな曲:Don't Slip,Fins&Fiddles〜深海の喜劇〜,可憐なタクティス
*フェス曲について
今作からフェス曲はシオカラーズから新キャラのテンタクルズになったのですが、それが発表された時は心底憤りを感じましたし、なんでタコなんじゃいボケ!と荒れていたのですが、それはやはり私の見当違いでした。
あと、そもそもこのフェス曲の感想を書く上でまずは先にヒーローモードの曲のことを書いておくべきでした。
なので先ちょっとそっち書いていい?いいよ〜!
*ヒーローモード曲について
はい。
ヒーローモードというのはメインゲームが4人のオンラインゲームに対して、1人でオフラインでも遊べるよ!というゲームモードです。
ちょっとしたストーリー性もあって、万年ウデマエA〜Bランクの私にとってはオンラインよりも気軽に出来ること、バトルより何よりイカの世界観に惚れ込んでいるので買ってすぐに早々とクリアしました。
もう少しだけ掘り下げて説明すると、イカの世界は”水面上昇により人間が絶滅しイカがインクリングと呼ばれる生命体に進化した”という設定があります。それから現在に至るまで能天気なイカと真面目で勤勉なタコ間で戦争(大ナワバリバトル)が繰り広げられており、ヒーローモードはそのタコと戦うというストーリーになっています。色々割愛してますが、ざっくりとした感じではこうです。
で、このヒーローモードの曲を作っているのはもちろんタコなんですね。OCTOTOOLというタコ。メンバー構成は発表されていませんが(されてる?確認出来ませんでした)恐らく数名の電子楽器で成り立っているのではないかと。
前作から感じていたことと言えば、このOCTOTOOLの元ネタは完全にKRAFTWERK。ジャケットワークももちろん、音楽の曲調もそれっぽさを感じる往年のテクノ。イカ音楽が生楽器演奏で王道音楽をしているのに対し、タコは完全電子音楽で対抗。そこに現れるイカとタコの性格の違い。
そもそもクラフトワークを元ネタにしたのも、その時代にパンクロックやガレージロック、グラムロックなどという勢いだけの音楽(イカ)にテクノという綿密にプログラムされた音楽で一石を投じる(タコ)。そんなこともイカとタコの世界観に絡めているのでは?と感じました。
前作のヒーローモードのBGMはいい意味で単調であり素朴感もあったのですが、今回シオカラーズが絡んでいるためか少し明るいポップな印象になりました。変拍子、ポリリズムなどこれまでのいい意味で単調であった曲のラインに華やかさを感じます。また、曲によってはシオカラーズの声がサンプリングされてるのがニクい演出だな〜!と。何かの曲の逆再生ぽいけどそれはわかりませんでした、、、。
前作に含まれていたサントラもゲーム内で使われているのでそれらも収録されてるんですが、これは練り直ししたわけではなさそうですね。聞いた感じ違いも感じられなかったし、曲調も一緒なので恐らくそのまま移植した感じだと思われます。多分。
やばい、あとDJOctavioとシオカラーズについても書かなきゃいけないの忘れていた。
DJOctavioについては今作はシオカラーズのリミックスだけになってしまったのが少し残念だなという印象。ストーリー上、単体でのBGMを出すタイミングが難しいとは思いますが、単体だけの曲も欲しかったな〜。そしてそのリミックスも正直好みではなかった。ゲームをやりながら曲の展開が読めてしまったので、もっとワクワクするようなリミックスを期待してしまいました。
しかしDJOctavioの持ち味である音の重厚感でボス感を演出し、なおかつ敵対するシオカラーズの曲をリミックスしてるのは面白いなと思いました。なんでもそうですけど、リミックスになる度メロディラインの可能性って凄いんだなって再確認。
また、濃口シオカラ節は前作同様流れて来た瞬間にテンションブチ上げになったのと、今回の最終ボス戦が(ネタバレ自粛)だったので個人的には盛り上がりました。苦労した、、、、。
シオカラーズですがこの1曲のためだけにこのサントラ買った感はメチャクチャある。
クリアしてから数週間はエンドロールを見るためただけにタコに会いにいったりしてました。というのもシオカラーズの新曲が1曲だけ含まれているんですね。それがヒーローモードのエンドロールに流れるんですが、ミディアムテンポにのせた二人のハーモニーと彼女達の曲ベースであるポップな四つ打ちが相まって、なんていうか、、、「Perf●meだ!!!!!」と思いました。我ながら感想が安直すぎて嫌になります。
マリタイムメモリーもどちらかといえばミディアムテンポのナンバーでしたが、それとはまた違う今までのシオカラーズにはなかった柔らかさが表現されていました。
地元を離れ、都会のアーバンな雰囲気も醸し出しながら、かつそれらに染まっていってしまう寂しさや悲しさも表現されていましたが、あさってcolorはただただ優しい。色々あったけど一緒でよかったね〜という二人の優しさが感じられます。ああ、シオカラーズ最高や、、、またシオカラの曲についてはいつか書き記そうと思います。いつか、、、
好きな曲:Buoyant Boogie,Shooting Starfish,Octarmaments,あさってColor
*フェス曲について〜二回目〜
ということで気を取り直してフェス曲について。
キャラの前提としてテンタクルズはシオカラーズと違いセルフプロデュースをしているという設定があります。コンポーザーは主にイイダ、それに併せてヒメがMCを考え作っているとブックレットにも記載がありました。
何故ヒーローモードの感想を先に記述したのか、それはイイダがタコだから!(そのまま〜)というのも、前述通りタコ世界の音楽は完全電子音楽で、イイダの作る音楽もサンプリングなどを駆使した電子音楽。この説明をするため便宜上、先に感想を書く必要がありました。それだけです、、、。
しかしイイダの作る音楽は多彩で、一言で電子音楽と言ってもダンスミュージックやブラックミュージック、ある時はアンビエントのような音楽までジャンルの幅広さを感じます。それは恐らく彼女が種族の枠を超え新しい時代を築いている(自覚はあるのかわからないけど)というメッセージ性を含んでいるように感じました。
書けば書く程私はイイダ派なんじゃないかと思うんですが、あのデコッパチキャラデザと傍若無人な態度のヒメを裏切ることが出来ない、、、。ついでに言っておきますが私はヒメ派のアオリ派です。
フェス中のバトル曲も1曲から3曲に増えたのも開幕するまで「次なんの曲かな〜」とワクワクするのでそれはすごく有り難かった。キミ色に染めても嫌いじゃないけどやっぱ何度も聞いてると飽きが凄かった。毎回そうですけどえいえんになりたいが為に繰り返しするバトルは最後の方は苦行に近いので、念仏なのかも!という謎のテンションで乗り切ってましたが。それはそうと、ラストフェスの最後4時間?でした?にシオカラ節流してくれたのは本当に心が震えました。ワアアア〜〜〜!って言いながらバトルしてたもんね。
曲の作りとしては上記通り多彩であり、音数もかなり多い。
検証していないので本当かどうか定かではないですが、聴いた感じブキのSEらしき音もサンプリングされていてハイカラニュースで彼女が言っていた造船所のサンプリングもわりかし嘘ではないのかもと思いました。どこかで使われているのか探してみたいです。
あとブックレットにも記載されていた音と音のブツ切り。
私は音楽理論や構成等の知識は皆無だし、DTM等の打ち込み技術も初歩の初歩なのでよくわかりませんが、確かに音を足すときって始まりと終わりがスムーズになるように音を滑らかにするのが普通だと思うんですよね。でもテンタクルズの音楽の中で効果的に使っている音はブツ切りにも関わらず、それを上手く周りの音と溶け込ませているなあと感心しました。
で、これってタコのブツ切りとかけてる、、、かけてるんだよね?
好きな所といえばフルスロットル・テンタクルズのサビでヒメの掛け合いと共にイイダが歌い上げる部分が好きでした。焦らしてからの盛り上がり方がドツボです。
それで思い出したんですがYou tubeでこんな動画を見つけました。
普段この手の動画ってあんまり見ないんですが、この解釈はしっくりきました。
英語圏の人達はイカの曲は英語で歌っているように聞こえると聞いたことがあるんですが、英語もイカ語もさっぱりわからないので真相はどうなんでしょうね〜。英語出来るようになりたいな〜(念仏)
好きな曲:フルスロットル・テンタクル,イマ・ヌラネバー!
*バイト曲について
変拍子がやってきたゾ〜〜〜!と初めて試聴した時には震えました。
バイトの怪しさやシャケへの恐怖心が倍増するBGM、しかしただ恐怖心を煽るだけだったらティンパニとチェロだけで作れると思うんですが、そこにビートを刻む電子音を足すことである種のポップさが感じられます。
あえて変拍子にすることでリズムにのらせない=単調で楽なバイトではない、そんな印象を受けるBGMになっています。
ところでこのチェロ演奏してるのは徳澤青弦だったんですね。
名に恥じぬザブカル女子なのでラーメンズが好きなんですけど、そのラーメンズの舞台では馴染みのある名前だったのでなんだか嬉しかったです。(動画はコバケン単独舞台で使われていたものです)
あとバイト曲でいえばPV内であったバイト募集の紹介ビデオBGMも入っていたのが面白かったです。このチープなMIDI音がたまらなく良いので毎朝の目覚ましBGMにでもしようかと思います。
もう一言言えば曲名やアーティスト名に鏤められているダジャレが好きです。
好きな曲:囂々,竜穴,カガヤクンデス・マーチ,Get The Shining Future!
*街頭、マッチング中等のBGM
これをひとまとめにするのは迷ったんですが(アーティストがバラバラなので)印象に残った曲や全体的なまとめ的なものを書いておきます。
バトルのマッチング中にかかるIka JamaikaはDIY Remixとして作り直されていましたが、これは今回のゲームからマッチングを待っている間、コントローラーのボタンを押すとモジュレーターのように遊べるようになったため、DIY Remixという曲名なのか〜!と気付きました(今更)元々このマッチング中の音楽がレゲエの曲調になったのもマッチング中のイライラも軽減させる効果も狙ってなのかな〜と思いました。
あとは施設内で流れるNew You この作曲者はDJ Real Soleとなっています。前作ではアーティスト名が明かされることはなかったですが、ブックレットに描写されているアイコンが同じなので恐らく同アーティストなのでしょう。建物のオーナーとか?しかしReal Soleって何?気付いた方はこっそり教えてほしい。
曲については前作同様店によって曲調が変わります。それもCD内では1曲として収録されています。キャラにあわせてガレージロック風であったり、柔らかな雰囲気に併せて子供のような無邪気なコーラスが入っていたりと特徴があるのがいい。前作のBGMに比べて店ごとの雰囲気がガラっと変わるので最初は同じ曲とは気付きませんでした。
好きなのはミウラちゃんの店舗、笑ったのはブキチの店舗。
好きな曲:New You,イカッチャ
*SE等
今回も前作同様SEが収録されてました。が!!!!!!
な〜〜〜〜〜んでリッターのチャージ音がないんじゃ〜〜〜〜い!
それだけです。それだけ、、、悲しい、、、。あと練習場でボムピした時に流れるチープなBGM欲しかった。
それと気付いたことといえば、ガチヤグラに乗った時に鳴る音楽って今回一種類だけになった?んですか? 前作は、あの、駅構内でゴミ回収してる時に鳴ってるような音楽と、祭囃子のような音楽の二種類でしたよね?これはゲームのさんぽ内でまた確認しておきます。
*総評、まとめ
長々と書きましたが、サントラってそもそもゲームや映画、アニメ等元になる映像があって、それらを盛り上げる為の効果音であったり、重要なシーンを印象つける為のものであったり、相乗効果で成り立つものだと思います。もちろんこのSplatune2もゲームあってのCDであり、こここういうことになったな、とか、あのシーンでかかってたな、とか回顧出来るきっかけのツールになります。
しかしSplatuneは回顧出来るのはもちろんのこと、それ以上に”イカの世界観へのメッセージ性”がたくさん詰まっていて、色んな考察が出来る1枚になっていると思います。なんでもそうですけど、そういうバックグラウンドが合間見れる作品は、受取手に委ねることが出来る自信がないと絶対に出来ないことなので、素敵な作品が多いと感じます。
イカ界のニューウェイブを感じられる一枚でした。
みんなイカやろうぜ。